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泣かされました。
父トシタケとデートしてきました。
サントリーホールでのクラシック・コンサート。母ケイコにかわって同伴(?)したのです。 ウィーン交響楽団の日本公演で、本日の演目はベートーヴェンの「皇帝」とブラームスの交響曲第1番でした。 引き合いに出すのもおこがましいですが、実は私、サントリーホールのコンサートにのったことあります。 出身サークルの50周年記念演奏会で。そのときに歌ったのはモーツァルトのレクイエムでした。 子供のときピアノやってたし、サークルも音楽関係だったので、クラシックから縁遠いわけではありません。 でもサークルにいると、ほんとに詳しい人、クラシックが大好きで自分の言葉で語れる人ががたくさんいて、やっぱり私はそこまでは入れ込めないし、同じものを聴いてもわかってないんだろうなあ。。。と少しコンプレックスを持っているところがありました。 コンサートに行っても、退屈じゃないけど、ものすごい楽しいわけでもなくて、ちょっときちんとした格好をして、幕間にワイン飲んだり、終わってから食事するほうが楽しかったりしたのです。 だけど、今日のはすごかった。 特に「皇帝」。この曲はピアノ協奏曲なのですが、ピアニストのルドルフ・ブッフビンダーという人の演奏に圧倒されました。 弾いているときも弾いていないときも全身全霊をこめていて、終わったら倒れちゃうんじゃないかと思うくらい。 音が研ぎ澄まされてキラキラしていました。 音楽を聴くと、旋律や音色の美しさに感動したり、何かを連想したり思い出したりして感慨深く思ったりというのは経験したことがあるのですが・・・。 今日はそういう美しさもあったのですが、セーブしていないエネルギーの爆発と、その人の生きざまがまるまるあらわれているような演奏に、どうしようもなく涙が出てしまいました。 ちょうど1ヶ月前、ブロードウェイで「MAMMA MIA」を見た直後も同じ感じだったな。あのときは何であんな明るくておもしろいミュージカル見て涙が出るのか、恥ずかしかったけど。 年とって涙もろくなったというよりは(それでもいいんですけど)、いろんなことに素直になれるようになってきた証拠だと思いたいです。 あともう一つ思ったこと。 レベルの差こそあれ、自分でやってみたことがある分野の芸術鑑賞というのは、より深くできるのかもしれない。 今日の指揮者はウィーン交響楽団の主席客演指揮者だそうですが、演奏が終わったあと、コンサートマスターはじめ舞台上の人々にも心から感謝をしているのがわかりました。全ての人と握手しかねないくらい。気持ちがおさえられないって感じにお互いうれしそうでした。 きっと指揮者にとっても満足いく演奏ができたんだろうなあと思いました。 こういうの見ると、ピアノも合唱も再開したくなります。 私が実演の方にまわれるものが、数少ないけどあるにも関わらず、やってないのはもったいないのかなーと。 かつて一緒に歌った仲間がすぐそばで毎週歌っていて、お願いすれば今度の日曜日からでもまぜてもらえるのに。 いつでもおいで、って言ってくれてるのに。 でも、やっぱり今入れてもらったら、私にとってはそれを逃げにして他のことを考えなくしてしまいそうだからなあ。やるからには、私他のこともいろいろあって忙しいの、とも言いたくないし。 せめて、新居に実家からピアノ持ってこようかなあ・・・。
by montblanc1201
| 2004-11-03 01:25
| ART
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