|
中村征夫写真展
東京都写真美術館で、水中写真家中村征夫さんの写真展を見てきました。
mixiで共通の友人を介して知り合った、ダイビングが好きな人が、 「写真といえば・・・」と招待券を送ってくれました。 写真で思い浮かべてもらえるとは恥ずかしいながらもうれしいです。 その共通の友達と見に行ってきました。 ものすごくよかったです! 四部構成になっていて、 ・40年にわたる作品の中から選びぬかれた世界の海の中 ・日本水中百景より ・東京湾 ・モノクロ写真 とあったのですが、 まずは世界の海の写真で圧倒され、 日本の海も美しいことに感動し、 東京湾の写真で水中写真の奥深さに魅せられ、 水中のモノクロ写真の静謐さに新しい世界を知らされてどきどきしました。 私は中村さんの写真をきちんと見たことがなく、 第一部のような写真を撮られる方、という何となくのイメージしかなかったのですが、 東京湾の写真はライフワークだということも知り、 やっぱり写真家はキレイなものだけ撮っているだけではなく、 世界の光の当たらない側面を切り取る、毒々しい表現力も合わせ持っている人が多いなと思いました。 ・・・最近いろんな人の写真集を見るようになって感じていることです。 それと、写真が好きな友達と見ていて気になったのは、やはり「撮り方」。 レンズはかなり広角のもの、時には魚眼も使っていることが多いな、とか、 けっこう絞って手前から奥までピントを合わせて撮っているなあ、それで写るくらい海がきれいでもあるのね、とか。 さらに疑問がより具体的に。 「レンズ交換とフィルム交換ってどうしてるの?」 「どうやってファインダーを覗くの?」 会場には歴代の愛用のカメラや撮影機材も展示してあったのですが、 水圧に耐え、中に水が入り込まないようにするため、 想像以上にごつくて安易に開け閉めできなそうなハウジングだったのです。 フィルムだって、35mmだとして最大36枚だし、36枚なんて連写してたらあっという間だし・・・。 たくさん見れば見るほど疑問が増していきました。 で、会場を出たところに、係員に案内されて事務用テーブルにつく白髪の男性が・・・。 中村さんご本人でした(≧▽≦) 迷わず図録を買って、まだ誰も並んでいない中村さんのところへ。 サインに私たちの宛名を書いてくれるというので、名前を書きながら、 「あの・・・失礼な質問かもしれないのですが・・・」と切り出してみると、 本当に気さくな感じで「大丈夫ですよ、どうぞ」とおっしゃってくださるので、 そのまま「レンズやフィルムの交換ってどうされているのですか?」と聞いてしまいました。 何と、お答えは「交換できないんですよ」とのこと!! 「なので、今日はこれを撮る!と決めてレンズを選んで、1回の撮影で36枚だけしか撮れないんです」 「そ、そうなんですか?!では、あまりたくさんシャッターは切られないんですね」 「ええ。ねばって1枚も撮れないときもあります」 「はぁぁーーー、そうなんですか。(感動)」 あー、聞いてみてよかった。 筆ペンで丁寧に私たちの名前と、ハリセンの絵とサインを書いてくださり、 しっかり握手して会場を後にしたのでした。 限られた枚数と、天候やその他の自然現象で状況が左右されたり過酷だったりする環境の中で、 これだけ長い間続けてこられたこと、たくさんの決定的な瞬間を撮られていること、 そしてあの人柄★ あ、一緒に写真撮ってもらいたい!とミーハーなことを思いついたときには、 もうサインを求める人の列ができ始めていてムリでした・・・。 「いい人だねー。すっっごいファンになった!」 「今日は来てほんとによかったね(≧▽≦)」と興奮がなかなかさめませんでした。 招待券を送ってくれたMちゃん、本当にありがとう<(__)>
by montblanc1201
| 2006-09-17 19:51
| PHOTO
|